英国第3の都市であり、英国第2の貿易港です。また、ビートルズが生まれた町としても有名です。

昔は小さな漁村でしたが、産業革命で、急成長しました。塩や綿製品を輸出、綿花、タバコ、ラム酒、砂糖を輸入しました。奴隷貿易で富を築きました。

英国からアフリカ西海岸へ向かう船に安物の毛織物、綿布、銅製の鍋、やかん、ガラス玉の装身具などを積み込み、現地で部族間争いによる捕虜や犯罪者などの「奴隷」と交換。彼らを西インド諸島に運び競売にかけると、アフリカで買った30倍もの値段で売れ、そこで得た現金で砂糖きび、タバコ、綿花などを購入、船に満載してリバプールに戻るという三角貿易をやっていました。

1830年には世界初の鉄道がマンチェスターとの間に開通し、大型貨物船や豪華客船のための造船業も栄えました。19世紀末には世界有数の大貿易港になりました。1685年に4000人だった人口も、1821年には138000人、1880年には552000人になりました。

20世紀になると、世界大戦や、世界恐慌などにより衰退し始め、戦後は貿易の停滞、造船業の不況、失業率の上昇、犯罪の横行に悩まされます。

2008年European Capital of Cultureに選ばれ、ギャラリーや博物館、劇場など文化施設が多く建設されて、文化都市として息を吹き返しています。

大聖堂は英国で一番大きな教会で、リバプール郊外で採れる赤い砂岩を利用して、ギルバート・スコットが設計、1904年から1978年にかけて造られました。

マシュ-・ストリートにはビートルズが演奏していたキャバーン・クラブ跡(1973年に取り壊された)、ビートルズがたむろしていたザ・グレープスというパブ、ビートルズ専門店などがあります。

また、アルバート・ドックにはビートルズ・ストーリーという体験博物館があり、デビューから解散、それぞれのソロ活動まで時代を追って詳しく紹介されており、メンバー全員の出生届、ジョンとヨーコの婚姻届、ジョンの眼鏡などが展示されています。