ウィルトシャー、グロスターシャー、エイヴォンシャー、オックスフォードシャーに渡る広大な丘陵地域で、古英語で「羊小屋がある丘」という意味です。英国を代表するウール製品の産地となりましたが、産業革命の時代には、石炭が取れないこの地方は、鉄道も入らず、人々に忘れられていきます。コッツウォルド・ストーンと呼ばれる蜂蜜色の石灰石が産出され、村の家々はこの石で造られています。

バイバリーは作家のウイリアム・モリスが「世界で一番美しい村」と呼んだ場所で、村の中心地にコルン川が流れ、鱒が泳いでいるのが見えます。石橋を渡るとアーリントンの村で、アーリントン・ローと呼ばれる14世紀に建てられたコテージ群があります。

ボートン・オン・ウォーターの中心にはウィンドラッシュという川が流れており、いくつかの石橋があり、アヒルが泳いでいます。

カッスル・クームは中世の街並みをそのまま残す村で、英国一古い街並みが保存されている村コンテストに何回も入賞しているそうです。

他にも、バーフォード、ストウ・オン・ウォルド、チッピング・カムデン、ブロードウェーなどかわいい村々が点在しています。

チェルトナムは、昔は羊毛で潤う小さな村でしたが,1715年に温泉が発見され,演舞場が造られたり,散歩道が整備されたりして、保養地へと変身していきました。1788年ジョージ3世が保養のため町を訪れて王室のお墨付きになってから、たくさんの有名人が訪れるようになり、さまざまな催しが行われて、華やかな社交場になりました。1816年、ウエリントン将軍が訪れ、肝臓病が治ったことから,町の評判は一気に上がりました。ピットヴィル・パークの奥にあるギリシャ教会を模したパンプ・ルームは1830年に造られた社交場で、温泉のお湯がくみ上げられ,それを健康のために飲む人々でにぎわいました。当時は舞踏会も催されました。現在、温泉は下火になってしまいましたが、温泉のお湯はホールで飲むことができます。