現在は英国最大のリゾート地ですが、18世紀半ばまでは人口1500人の、ブライトヘルムストーンと呼ばれる小さな漁村でした。1754年にリチャード・ラッセルという医学博士が、日光浴と海水浴が身体に良いと発表したのをきっかけに、たくさんの人がこの町を訪れるようになりました。

1786年にプリンス・リージェント(後のジョージ4世)がブライトンに住み、有名な建築家のジョン・ナッシュに依頼して、1815年から1822年にかけて、オリエント風のロイヤル・パビリオンを完成させました。外側はインド風で、内側は当時流行の中国風の建物です。その後、上流階級の人のためにリージェント・スタイルの豪華な別荘が次々に建てられ、町もそれにともなって発展しました。ロイヤル・パビリオンはヴィクトリア女王に気に入られず、ブライトン市に売却されました。(ヴィクトリア女王はワイト島のオズボーン・ハウスを海の家としました)。

1841年に鉄道が開通し、ブライトンはロンドンから日帰りできるファッショナブルな人気のリゾートになりました。切手を発明したローランド・ヒルもここの住人でしたし、作家のルイス・キャロルも25歳のクリスマスをここで過ごしています。チャーチルやアン王女はこの町の学校に行きました。

砂浜が10km以上も続き、夏は海水浴場としてにぎわっていますが、小石の海岸で歩きづらいかもしれません。骨董品屋もたくさんあります。桟橋の上の遊技場では、ゲームセンターや土産物屋などがあり楽しめます。